Archive for 最近の研究論文と視察報告

【2016年8月 】生産財における組織間のリンケージ・バリュー

【2016年8月 】

Ⅰ.はじめに
野村(2015)によれば、リンケージ・バリューはリンケージによって新しい価値を見出すことであり、二つの組織の重なったところで価値が生まれる。また、その価値をいくつかのタイプに分けることができると指摘している。こうした研究の背景にはグローバル化による市場拡大を重視した戦略が飽和状態にあると指摘し、リンケージ・バリューの形成システムを理解することは、自ら顧客を開発して企業活動をする時代に入ってきている現在では、重要な解決策を見出すことができると見ている。(野村、2015)

【2016年8月-】生産財における組織間のリンケージ・バリュー

【2016年6月 交流】日台企業間協働の持続的発展:中国での20年間の協働の回顧

【2016.06 交流】

Ⅰ.日台企業間の協働の発展

台湾と日本の間では、1960年代以降、電機・IT産業、自動車産業、食品産業などの製造業で、単独進出、共同事業、OEM、共同生産・販売・技術開発などの提携が行なわれている。経営資源の相互補完関係を目指した企業間の協働が発展してきたのである1。特に1990年以降は、(1)中国の経済成長に伴い、中国での台湾企業の優位性が認められるようになったこと2、(2)2005年以降の円高の進行、(3)2013年に台湾と中国のECFA(両岸経済協力枠組協議)が本格的にスタートしたことにより、中国を含む新興市場、さらには世界市場を見込んだ協働が幅広い分野で進められるようになった3。 Read more

台湾におけるモノづくり革新 -分業型協働から共創型協働へ-

【2016.03.31工業経営研究】

Over the past decade, facing severe business environment changes, especially the impact of fierce competition in China and other emerging countries, the continued challenge manufactures innovative Taiwanese companies are gradually attracting attention. Recent innovation theory is constantly emphasized the importance of research and development, joint development, co-production and joint marketing with external organizations through collaboration. Concrete presentation is modularization in design or production. Read more

モノづくりの共通認識」から生まれた日台企業間の『共創型提携』

【2016.03.30 日本交流協會】

2012年後半から2013年にかけて、あるニュースが日本と台湾の新聞紙上を飾った1。それは、日本の老舗工作機械メーカー「和井田製作所(以下、和井田)」と台湾の大手新興工作機械メーカー「友嘉實業(FFG;以下、友嘉)」が合弁で「和井田友嘉精機」を設立するというものであった。この提携は、伝統型産業の台日合弁で最大の提携のひとつであると同時に、ECFA(中台経済協力枠組み協議)発効後の工作機械分野での最大の提携として注目されたのである。 Read more

【2015年2月】工作機械產業の事例

日台ビジネスアライアンスのフロンティア    交流 2015.2 No.887

台湾・東海大学教授 劉仁傑

I、はじめに

1960 年代以降、日台の企業間では生産資源の相 互補完関係を目指して、電機・IT 産業、自動車、 食品産業などの様々な製造業の分野で単独投資、 共同事業、生産・販売・開発などの提携や協働が 行われてきた。そのような産業とは異なり、工作 機械産業では提携や日本企業の台湾進出はそれほ ど多くなかった。しかし、最近は台湾と日本の工 作機械企業間の共同事業や日本企業の台湾進出が 増えるようになり、新しい提携の動きが見られる ようになった。 それに加え、台湾のユニークな優位性に基づき、 必ずしも中国での活動を前提にしないアライアン スも現れている。例えば、中国における販売ネッ トワークや生産工場に加え、効率的に量産を行う 台湾企業のノウハウ、台湾における発達したサプ ライヤーのネットワーク、生産革新に関するモノ づくりの基本的な価値観や姿勢が日本の企業から 注目されている。 Read more

価値創造型製造モデルに向けて :ミャンマー、台湾と日本の事例研究

工業経営研究学会『グローバリゼーション研究』Voi.10 No.1, pp.67-82, 2014年9月

台湾·東海大学  劉仁傑

要旨

2012年以降、製造業のアメリカへの回帰は国際経営の最重要議題となっている。本稿はグローバル経営の激しい変化を背景にして製造モデルの分析枠組を提示し、ミャンマーのWOF、台湾の崴立機電と日本の高松友嘉等三事例を以て検証を加えた。本稿は理論的実証的研究に基づいて、コスト削減型と価値創造型製造モデルを明らかにすることができ、さらに価値創造型製造モデルへ向けての製造モデル発展の理論を、意識改革、顧客価値提供能力と組織能力構築と三段階にまとめることができる。最近の日台ビジネスアライアンス、特に日本と台湾における日台合弁拠点の運営には価値創造型製造モデルが支持され、台湾と日本における製造企業の将来が垣間見える。

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日台ビジネス アライアソスにおけるハブ企業の生成-工作機械メ―カーのケ ーススタデイー

劉仁傑 2013.10

日台ビジネス アライアソスにおけるハブ企業の生成-工作機械メ―カーのケ ーススタデイー

トルコの生産革新と中小機械メーカー

工業経営研究学会『グローバリゼーション研究』Voi.9 No.1 2013年9月刊行

劉仁傑

要旨

トルコはヨーロッパ、アジアと中東の結節点に位置し、重要な経済拠点は西側のイスタンブールとその周辺に集中している。トルコは台湾の工作機械の輸出先として、中国とアメリカに並ぶトップ3の存在であり、台湾にとっては遠くて近い国でもある。本稿は台湾の工作機械企業の生産革新と製品市場を紹介すると共に、トルコでの現地視察の成果を生して製造現場に着目する。リーン生産方式がどの程度まで推進されているか、そして、何故、トルコは台湾の工作機械を選ぶのか、どのように使われているかに関して実状を把握する。これによって解明した情報に基づいて、トルコ企業では次の二点がその競争力を支えていることが明らかになった。第一に、大企業はグローバルに採られる生産革新戦略と立地によって生まれたハブ型製品戦略という両面の戦略を採っていること。第二に、中小企業は質の良いあらゆるレベルの機械を使い分け、使いこなす能力を持っていることである。

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製靴産業におけるアジア分業の研究 ―台湾からタイを経由して中国とベトナムへ―

工業経営研究学会『グローバリゼーション研究』Voi.8 No.1 2012年9月刊行

劉仁傑

要旨

靴産業の生産基地が日本から台湾と韓国、そしてタイ、中国、ベトナムへ移り変わっている。台湾企業は1986年に製靴産業のピークを迎えたが、2008年現在台湾系企業は海外拠点でNike、Adidas、Reebok、Puma、Timberland、Asics、New Balanceなどグローバルのトップブラントの委託加工をの9割を占めている。本稿は、マクロ的な分析を試みたほか、タイを経由して現在中国とベトナムの生産拠点しか持っていないOSI、中国で生き残り戦略として生産革新を行っているN社のケース∙スタディも行った。それによって解明した情報に基づいて、製造産業におけるアジアの分業や規定要因を探り、幾つかの理論的実践的な知見を得ることができた。

キーワード:靴産業、台湾系企業、アジア分業、生産革新

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中国における縫製工場の生産革新 :台湾系企業と日系企業のケース•スタディ

工業経営研究学会『グローバリゼーション研究』Voi.6 No.1 2010年9月刊行

劉仁傑

はじめに

2008年の後半より米国発の経済失速を受け、経済情勢は世界恐慌の再来さえ取り沙汰されている。こうしたきわめて不確実性の高い環境のなか、グローバリゼーションやモノづくり経営をより本質的に見直すべき時期にきているのかもしれない。

過去20年間を振返ると、アジア地域の経済発展は順調に伸び、政治の側面でも相対的に安定し、各国間の経済交流が活発に行われてきた。こうした活気に満ちているアジアの中で、工業化のレベルが異なる日本、台湾、中国とベトナムにおけるモノづくり経営は、今、まさに雁行理論や国際的水平分業という従来の枠組みから脱して、新しい枠組みに変わろうとしており、今後どのように展開していくのか興味深いところである。

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